安曇野市の美容室・美容院|ヤマキ

心温まる話

2025年2月1日

今月のトピックスは、髪の毛や美容とは関係がないのですが、先日読んだ「こころのチキンスープ」(ダイヤモンド社)という本に、心温まる素晴らしい話が載っていたのでご紹介いたします。

「Merry Xmas」

ある年のクリスマスイブのこと、ポールは兄さんからクリスマスに新車をプレゼン トしてもらった。ポールがオフィスから出てくると、街でよく見かける少年が、そのピカピカの新車のまわりを歩き回っていた。よほどその車が気に入ったらしく、ポー ルに話しかけてきた。
「この車、おじさんのかい?」
「ああ、兄貴からのクリスマスプレゼントさ」と、うなずきながらポールは答えた。少 年はそれを聞いてひどく驚いた様子だった。
「えっ?おじさんのお兄さんがくれたって? おじさんは全然お金を払わなくてよ
かったの? うわっ、すごいな! ぼくも……」
と少年は何かを言いかけたが、そのまま口をつぐんでしまった。少年は、「ぼくにも、こんなお兄さんがいたらなあ」と言いたかったのだろう、とポールは思った。
ところが、少年の口から出た言葉にポールは耳を疑った。
「ぼくね、おじさんのお兄さんみたいになりたいなって思ってたんだ」
ポールはまじまじと少年の顔を見つめていたが、自分でも思いがけない言葉が口をついて出てきた。
「この車に乗ってみるかい?」
「本当? ウン」
車を走らせてまもなく、少年の目はキラキラと輝き始めた。
「おじさん、ぼくの家の前まで乗せてくれる?」
ポールは思わずニヤッとした。きっとこんな大きな車で帰ってくるところを近所の人たちに見せて、自慢したいんだなと思った。しかし、その憶測はまたもやはずれた。「あそこに階段がついている家が見えるだろう? そこでちょっと待っていてくれる?」
少年は車を降り、駆け足で家に入っていった。しばらくすると家の中から、ゆっくりとした足音が聞こえてきた。少年が身体の不自由な弟を背負って出てきたのだった。弟を階段の一番下に座らせ、車がよく見えるように弟の身体を支えた。
「ほらバディー、見てごらん。さっき言ったとおり、すごい車だろ。そこにいるおじさんのお兄さんがクリスマスプレゼントにくれたんだって。 それも、まるっきりタダ でくれたんだって。お前も、待ってなよ。お兄ちゃんが、いつかきっとあんな車をお 前に買ってやるからね。そしたら、いつも話しているクリスマスのきれいな飾りを、その車に乗って見に行こうね」
それを聞いたポールは何も言わずに車を降りると、少年の弟を抱き上げ新車の助手席に座らせた。目をキラキラ輝かせた少年もその横に乗り込むと、三人はドライブに出かけた。本当にすばらしいクリスマスのドライブだった。
このクリスマスの日、ポールは聖書のみことばをしみじみ感じたのである。
「受けるより与える方が幸いである」

こころのチキンスープ「理想の兄」より(ダイヤモンド社)

出典:「こころのチキンスープ」(ダイヤモンド社)

以上がこころのチキンスープ「Merry Xmas」という内容です。このように他人の痛みや悲しみに心を配れる優しい人が増えるといいですね。

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